耕平さんかわら版   第69号(平成20年3月)


皆さん、こんにちは。春本番ですね。でも「花冷え」の日もありますから、くれぐれもご自愛ください。国会も冷え冷えとしています。「野党のせいだ」、「与党のせいだ」といろいろご批判、ご意見があることと思います。しかし、「福田さんの責任は重い」ということは申し上げざるを得ないと思います。

国の最高指導者として、その時々の政治経済情勢を踏まえ、指導力を発揮して国会を動かしていく、政治を動かしていくのが首相の仕事。これは、どなたが首相になっても同じです。

日本の政治や社会のしくみが硬直化し、経済も失速し、国際社会における日本の地位も著しく低下。だからこそ、国民の皆さんが、「今までどおりのしくみでいいかどうか、虚心坦懐に話し合って、日本の国を良い方向にもっていってほしい」という思いで、衆議院は自民党、参議院は民主党という「首相が指導力を発揮しなければならない」状況をつくりあげました。

こうした状況であるにもかかわらず、例えば道路特定財源。福田さんは、半世紀以上前に戦後復興のためにできた税制を、向こう 10年間続け、その間に 59兆円の財源を道路だけに使う法案を国会に提出。全体の財源が足りない中、医療、介護、教育、中小企業対策など、もっと優先度の高い懸案があるのではないでしょうか。そのことを虚心坦懐に話し合いたくても、 10年継続という法案が成立してしまうと、10 年間は話し合いができません。福田さん、本当にそれでいいのでしょうか。

日銀人事も同じです。日本経済は、日銀と財務省(大蔵省)で上りつめた人が交替で日銀総裁を務めるという古色蒼然とした儀式のような人事をやっている場合ではありません。与野党が合意できる人を、多くの有能な人材の中から時間をかけて選ぶという状況をつくることが、現下の最高指導者、首相としてやるべきことでした。どうしてもっと時間的余裕をもって提案をしなかったのでしょうか。

福田さんが「任期切れギリギリになって、十分な検討時間なしでは野党が合意し難いことが分かっている案を提示し、困って合意すればそれでよし、否決して経済が混乱すれば野党の責任」という対応を選択したことは残念至極。日銀人事が混迷し、武藤さんという候補者を厳しい立場に追い込んでしまったのは、それは福田さんです。

福田さんは日銀人事の際にテレビカメラの前で「困りましたね」と発言していましたが、困っているのは国民の皆さんと野党だと思います。福田さん、虚心坦懐に話し合える環境を是非つくってください。「そんなこと言われても、困りましたね」という福田さんのつぶやきが聞こえてきそうですが、僕たちも困ります。


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