耕平さんかわら版   第75号(平成20年9月)

皆さん、こんにちは。酷暑とゲリラ豪雨に悩まされた夏も終わり、秋本番です。しかし、今度は台風シーズン。集中豪雨にはお気をつけください。

さて、この原稿を書いているのは九月十日。一昨日は民主党の代表に小沢さんが再選され、今日からは自民党総裁選。麻生さんをはじめ、五人で総裁選が行われるようです。かわら版をお配りする二十一日は民主党の党大会。小沢さんが正式に次期代表に就任し、翌二十二日は自民党総裁選の投票日。いよいよ総選挙が近づいてきます。これからの日本にとって大事な総選挙です。一票をムダにせず、選挙には是非参加して頂きたいと思います。

ところで、かわら版をお配りしている頃には、どうして自民党総裁選が行われているのか、その理由をスッカリお忘れの方も多くなっているかもしれません。

九月一日に、福田さんが突然の辞任表明をしたからです。ビックリしましたね。辞任表明の記者会見は僕もテレビで見ました。いやはや驚きました。とくに、最後のくだりは印象深かったです。ご覧になった方も多いことと思いますが、辞任の判断が適切かどうかを問われた福田さんは、次のように答えました。

「私は自分のことが客観的に分かるんです。(質問した記者に対して)あなたとは違うんです」

ウ〜ン、何だかモヤモヤします。「自分のことが客観的に分かる」のはお釈迦様だけです。福田さんはお釈迦様だったのでしょうか。多くの偉人や先達が「人生とは自分が何者かを探求する旅である」という趣旨の啓示や格言を残してくださっています。そうなんです。みんな、自分のことが分からないから人生を悩み、生き方を模索しているんですよね。

しかも、福田さんは七十三歳。質問した記者さんはおそらく三十歳前後。二十歳代かもしれません。人生の大先輩である一国の首相が、孫同様の記者に対して「あなたとは違うんです」は頂けません。国の最高指導者がこうした姿勢を見せることが、社会の乱れや道徳の低下につながっていると感じたのは僕だけではないと思います。

首相と言えども万能ではありません。小沢さんや麻生さんも同じです。多くの議員や官僚、有識者の力を借りて国の舵取りをしていきます。首相ひとりでできることには限りがあります。だからこそ、英知を絞り、衆知を集めて政治を行う統率力、求心力、指導力が求められます。その際に、統率力、求心力、指導力の源となるのは人格、人間性だと思います。

日本の未来に霞がかかり、多くの国民の皆さんが漠然とした不安を感じている時代です。社会も乱れ、信じられない事件・事故が多発している時代です。だからこそ、次の首相には、人格、人間性の面で優れた人物を選んで頂きたいと思います。選ぶのは国民の皆さんご自身です。国民の皆さんの審判を受けて、その結果に従って粛々と職責を全うしたいと思います。

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