耕平さんかわら版   第117号(平成24年03)

皆さん、こんにちは。昨年三月十一日の東日本大震災から一年が経ちました。改めて犠牲者のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆さんに心からお見舞いを申し上げます。

 引き続き、被災地の復旧・復興、被災者の生活再建に全力をあげなくてはなりません。また、福島第一原子力発電所では、今もなお毎日三千人、交代制で約一万人の人たちが事故処理に当たってくれていることも忘れてはなりません。この人たちを国民全体で応援していくことが必要です。

 厚生労働副大臣として東日本大震災、福島第一原子力発電所事故に遭遇し、被災者の救助・救援、医療支援、食品の放射性物質暫定規制の導入などに携わりました。責任の重さを痛感しながら、全力で職務に当たりました。

その経緯、とりわけ放射性物質暫定規制の導入の経緯と根拠などについて、その記録を残すことが必要と考え、このたび、丸善出版から「三・一一、大震災と厚労省」という本を出版しました。サブタイトルは「放射性物質の影響と暫定規制」です。既に書店に並んでいますので、ご興味がある方は是非ご一読ください。

 残念ながら、わが国はこれから長きにわたって放射性物質と向き合っていかざるをえません。だからこそ、正しく知り、正しく伝えることが必要です。

 食品に関する規制値を導入し、規制値を上回ったものは出荷制限、摂取制限を厳格に行うこと以外に、消費者の食に対する信頼を守り、生産者を風評被害から守る手立てはありません。

 誰であっても、科学的根拠を示さずに断定的な発言をすべきではないでしょう。リスクサイドにも、安全サイドにも、偏ったことを言うべきではありません。

 今回の本は、そうしたことを理解していただけるようにまとめたものです。ひとりでも多くの方に読んでいただき、認識を共有していただければ幸いです。

 僕も、引き続き職責を果たすために全力を尽くします。

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