耕平さんかわら版   125号(平成24年11月

  皆さん、こんにちは。早いもので、もうすぐ師走。日に日に寒さが増します。くれぐれもご自愛ください。

 今年七月から九月の日本経済はマイナス成長となりました。米国も欧州も景気が低迷しているほか、ここに来て中国の景気も停滞がハッキリしてきたためです。

 一九七〇年頃から一九九〇年頃までの約二十年間、日本は「世界の工場」と呼ばれていました。しかし、今や「世界の工場」は中国。同時に、中国は「世界の大消費地」でもあります。

 その中国。米国や欧州の景気低迷によって、欧米向け輸出が伸び悩み。その結果、中国の工場などで働く勤労者の所得が増えず、国内消費が低迷。「世界の工場」「世界の大消費地」である中国がこうした状況になると、日本をはじめ、欧米諸国の中国向け輸出も低迷。つまり、世界全体で経済が悪循環に陥っているということです。

 米国が「世界の大消費地」、日本が「世界の工場」であった時代には、「米国がクシャミをすると日本が風邪をひく」と言われました。今や「中国がクシャミをすると、世界中が風邪をひく」時代です。

 その中国では、胡錦涛主席が習近平主席に交代。国全体の指導部のメンバー七人も全員入れ替わりました。大半が「太子党」と呼ばれる党幹部の二世三世。もちろん、習近平主席も「太子党」です。

 報道によれば、習近平ファミリーの資産は日本円で約三百億円。中国もずいぶん様変わりしました。格差拡大や幹部世襲への潜在的な不満が高まっています。

 さらに、賃金高騰(人件費高騰)に伴って「世界の工場」としての地位も揺らいでおり、中国の今後の動向からは目が離せません。

 中国では、過去十数年の高度成長によって勤労者の所得が増え、バブルによって数千万人の大金持ちも生まれました。日本が「世界の工場」であった頃がそうであったように、経済が好調で成長が続いている間は、中国社会の矛盾や不満も表面化しませんでした。しかし、これからは予断を許しません。

 中国のクシャミの影響を受けないように、日本も対策を講じなくてはなりません。十月末に実施した緊急経済対策に続き、国会で与野党が歩み寄った結果、今年度予算の凍結も解除されました。現在は政調会長代理として第二段の経済対策のとりまとめを担当しています。

 中国の変化を注視しつつ、中国のクシャミの影響をあまり受けないように、早め早めの風邪薬として「切れ目のない経済対策」を行っていきます。頑張ります

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