耕平さんかわら版   創刊号(平成14年7月)

 

 

皆さん、こんにちは。去年の7月29日、第19回参議院選挙で当選させて頂きました大塚耕平です。応援、ありがとうございました!!早いもので、もう1年。有権者の皆さんの負託にお応えするために、日夜頑張っています。

 

医療費の自己負担が上がります!

 

今月末に会期末を迎える国会で、皆さんの医療費の自己負担が上がってしまう法案が審議されています。医療財政がたいへん苦しい状況になっているのはそのとおりです。でも、国民の皆さんに自己負担増をお願いする前に、無駄使いをもっと徹底的に見直すべきではないでしょうか。皆さんの税金でムネオハウスを建設したり、無駄な公共事業を行うことを止めることが先決です。小泉さんは、先月末のサミットでアフリカ支援に2500億円拠出すると約束してきました。気前がいいですね。これ全部、皆さんの税金です。事前に国会に相談することもなく、こんなバラマキ外交をいつまで続けるのでしょうか。

 

雇用保険料も上がります!

 

失業者が増えすぎて、雇用保険料が今年度中に引き上げられる可能性が高くなってきました。医療・福祉の世界では、現役4人で高齢者1人を支えています。でも、財政が苦しいために、上述のように医療費の自己負担を引き上げようとしています。失業率は現在約5%です。100人のうち5人が失業しています。つまり、雇用保険は95人で5人の失業者を支えています。それでも雇用保険料を引き上げるということは、95人で5人を支えられなくなっているということです。何か変ですね。いったい、皆さんの税金はどこに使われているのでしょうか?

 

無駄使いをなくす、これが先決です!

 

この1年、国会での仕事を通じ、国も地方もあまりにもたくさんの無駄使いをしていることを再確認しました。本会議や委員会の質疑に立つたびに無駄使いを指摘し続けていますが、モグラ叩きのようでキリがありません。でも、それ以外に改善策はないので、僕はあきらめません。地味な活動ですが、頑張ります。政権交代が実現すれば、無駄使いをなくす動きはかなりスピードアップすると思います。政権交代を実現するために、皆さん、応援よろしくお願いします。

 

事務所に気軽にお出でください!

 

僕の事務所は日泰寺参道の正面(広小路通り沿い、覚王山プラザ2F)です。弘法さんにお出での際は、気軽に事務所にお立ち寄りください。雑誌や新聞に出ている僕の論文や記事もご覧頂けます。どうぞ、お気軽にお立ち寄りください。

 

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耕平さんかわら版   第2号(平成14年8月)

 

 

第154回通常国会が終了しました

 

残暑お見舞い申し上げます。夏も終盤を迎えましたが、皆さん、いかがお過ごしですか。先月末で、第154回通常国会が終わりました。長い国会でした。国会には四つの種類があります。毎年1月に始まる通常国会と、秋から年末にかけて行われる臨時国会、衆議院選挙の直後に開かれる特別国会、参議院選挙の直後に開かれる臨時国会です。

 

4つの重大法案の結末

 

今回の国会では、4つの重大法案が審議されました。ご存知ですか?

第一は、医療制度改革関連法案です。衆議院でも参議院でも強行採決され、成立しました。テレビのニュースでも大きく取り扱われたましたので、ご記憶に新しいことと思います。サラリーマンの医療費自己負担が2割から3割に上がります。お年寄りの自己負担も強化されます。医療財政が厳しい状況にあることは周知のとおりですが、@医療制度における国民負担を重くする前に、無駄な財政支出をもっと是正すべきであること、A医療制度の中にも、一部の薬や治療に必要以上の財政支出が行われていること、という問題があります。これらを放置したまま今回の法案を強行採決したことは良くないですね、まったく。

第二は、郵政公社化法案です。郵便制度を現在の国が管理する方式から、公社という形態に変更するものです。これも成立しました。しかし、郵貯・簡保という、国民から巨額の資金を集める仕組みについてはそのままです。郵政問題は本来この部分を改革することが主眼ですので、結局、あまり意味のない法案が成立したに過ぎません。

第三は、個人情報保護法案です。この法案は、本来、皆さんのプライバシーを守ることを定める法案でなければなりません。しかし、国会に提案された法案には、プライバシー保護の名を借りて、悪いことをした政治家や官僚を守る(マスコミの取材を困難にする)ような内容が含まれていました。このため、マスコミや国民の皆さんの強い批判に晒され、結局成立しませんでした。

第四は、大騒ぎをした有事法制です。これも不成立でした。何しろ、内容があまりにも雑で、国会で審議するには不完全過ぎましたね。有事法制というのは、「日本に非常事態が起きた時にどうしよう?」ということを定める法案です。言わば、非常食の作り方を書いたレシピです。でも、今回のレシピ、材料や作り方に記載漏れや間違いがあったために、レシピとして使う訳にはいかなかったということです。

 

秋の国会は10月からです

 

今年の臨時国会は、おそらく10月からです。不成立だった残り二つの重大法案に加え、なかなか解決しない不良債権問題等が審議の中心になるでしょう。山一証券や日債銀、長銀、拓銀等が破綻して「金融国会」と言われた1997年、1998年のような状況が予想されます。有意義な国会となるよう、頑張ります!

 

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耕平さんかわら版   第3号(平成14年9月)

 

 

ODAは皆さんの税金

 

皆さん、こんにちわ。8月の末にフィリピンとベトナムに出張してきました。国際会議の合間に、日本のODA(経済援助)の実情を視察してきました。貧しい国に日本が経済援助をすることは、もちろん日本の大切な役割のひとつですが、援助する資金は全て皆さんの税金です。このことを忘れてはなりません。

ODAに関する仕事で諸外国に出かける外交関係者(政府、与党関係者)は、行った先々で謝意を表明されますが、それは税金を提供してくれた国民の皆さんに対する感謝の表明であることを忘れてほしくないものですね。

 

ODAの問題点・金額が???

 

さて、ODAにはいくつもの問題点があります。一番の問題は、何と言っても金額が多すぎることです。毎年一兆円です。ご存知でしたか。それだけの金額が本当に必要で、しかも正しく使われているのならば仕方がないと思います。しかし、どうもそうでもないという点が問題なのです。

例えば、視察したある施設の建設では、ODAとして皆さんの税金が六億円拠出されていました。実際に見た印象では、施設の広さ、質からすると、日本でも数千万円、どんなに多く見積もっても一億円程度のものです。しかも、現地の物価は日本の10分の1です。現地の人と資材を使って建設すれば、1千万円程度の負担で済むはずなのですが、なぜか六億円も提供されているのです。何か変ですね。その差額はどこに消えているのでしょうか。誰がもらっているのでしょうか。

 

ODAの問題点・事後チェックが???

 

そうした事態を改善するためには、皆さんの税金が正しく使われているかどうかをチェックしなくてはなりません。計画の内容が適切かどうか、事業者を決める入札が公正に行われているかどうか、資金が効率的かつ適正に使用されたかどうか、そうした点をひとつひとつの案件について、面倒くさがらずに細かくチェックすることが不可欠です。

しかし、日本のODAはそうした事後チェックが十分行われていない点が問題です。日本大使館の職員の話を聞いても、不十分との印象を受けました。

 

ODAの問題点・必要性が???

 

さらに問題なのは、そもそも現地の人たちが望んでいない案件も行っていることです。もちろん、たいへん感謝されているものもあります。しかし、去る95日には、インドネシア・スマトラ島の住民約3800人が、「日本のODAによって環境と生活を破壊された」として、原状回復と約190億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に提訴しました。何か変ですね。

現地の人たちの希望とは関係のない次元で、ODAの実施が決められている可能性があります。誰が何のために実施を決めているのでしょうか。

 

ODAの実態、厳しくチェックします!!

 

鈴木宗男衆議院議員の事件や、最近ニュースを賑わしている三井物産の不祥事(外国政府関係者に賄賂を渡していた不祥事)は、いずれもODAに関わる問題です。

ODAに使われる資金は全て皆さんの税金です。このことを忘れてはいけません。ODAの実態、厳しくチェックします!!

 

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耕平さんかわら版   4号(平成14年10月)

 

皆さん、こんにちは。先週の金曜日(18日)から、いよいよ第155回臨時国会がスタートしました。約2か月間の論戦になります。気合を入れて頑張ります。

 

争点は経済問題!

 

さて、皆さんのご記憶に新しいことと思いますが、7月末に終了した第154回通常国会では個人情報保護法や有事法制が議論されました。しかし、政府が国会に提出した法律の内容が不十分であったことから、結局、成立しませんでした。このことは、以前のかわら版でもお伝えしました。そこで、当初は、秋の国会で個人情報保護法や有事法制が再び議論されると見込まれていました。ところが、ご承知のとおり、経済状況、とりわけ株価の状況が思わしくありません。個人情報保護法や有事法制を議論している場合ではなくなりました。したがって、今国会は不良債権問題などを議論する「経済国会」となります。

 

不良債権問題って何?

 

ここ数年、不良債権問題が新聞やテレビをずっと賑わしています。不良債権問題、不良債権問題・・・と耳にタコができるほど聞いていらっしゃることと思いますが、不良債権問題って何でしょうか?改めて整理してみましょう。

不良債権とは、銀行が企業や個人に融資している貸出債権のうち、「もう銀行に返ってこないかもしれない」という貸出債権のことを指します。この不良債権があまりに多いことが、今、問題になっているのです。バブルが崩壊した90年代前半から数年間は、貸出の担保となっていた株や土地の値下がりが不良債権発生の主な原因でした。しかし、90年代終盤からここ数年間は、不良債権発生の主な原因は、不景気やデフレに伴う企業の業績不振に変わりました。

 

景気対策か?不良債権処理か?

 

そこで、最近では「不景気やデフレを何とかしないと、不良債権問題など解決しない」と主張する人が増えています。そういう主張の人達は、「不良債権処理を優先する竹中大臣は、政策の順番が間違っている」と怒っています。怒っている皆さん、そして不良債権処理を急ぐ竹中さん、実はどちらの主張にも一理あります。

この問題の難しさは、@不景気やデフレはそう簡単(=短期間)には解決しない、しかし、その一方でAいつまでも不良債権を処理しないと銀行が潰れる不安を解消できないという構図になっている点です。

したがって、「景気対策を行いながら、不良債権処理も行う」という両睨みの対応が唯一の選択肢です。しかし、政府の景気対策がなかなか効果を発揮しません。なぜでしょうか?それは、以前のかわら版でもお伝えしたとおり、景気対策の財源である皆さんの税金を、政府が正しい使い方(=皆さんが「景気がよくなる、将来不安が小さくなった」と感じられるような使い方)をしていないからです。まったく困ったものです。袋小路ですね。

 

無責任ですよ、小泉さん!!

 

日本経済を袋小路に追い込んだ人達(例えば、過去十数年、常に経済政策に関わってきた宮沢元総理や高級官僚)が、責任もとらずに悠々自適の生活をしているのはちょっとどうかと思います。

そして、現在の最高責任者の小泉さん、不良債権問題も経済政策も、竹中さんや民間のオブザーバーに任せきりという感じです。もう少し、自分の頭で考え、自分の言葉で語って頂くことが必要です。「任せた」と言うだけの総理大臣なら、誰でもできます。無責任ですよ、小泉さん!!

 

この問題、国会でしっかり議論させて頂きます。

 

 

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耕平さんかわら版   5号(平成14年11月)

 

十本目の経済対策

 

国会も折り返し点を過ぎましたが、ちょっと盛り上がりに欠けています。政府は、十月三十日に「改革加速のための総合経済対策」と「金融再生プラン」を発表しましたが、これって、小泉さん、竹中さんのコンビが誕生してから、九本目と十本目の経済対策です。すごい数ですね。でも中身は????

 

経済政策って、いろんな意見があって、よく分からない

 

 ・・・という印象をもっていらっしゃる方が多いと思います。そうですよね、経済政策についてはいろんな人がいろんなことを言いますよね。そこで、基本的な考え方、経済政策の枠組みをちょっとご説明します。(寝られない夜に読んでください。すぐ眠たくなるかも!)

 国や自治体(県・市町村)の経営も、実は会社の経営と同じです。景気対策=営業活動(販売「量」を増やすこと)、デフレ対策=価格設定、財政再建=経営コストを低くすること、です。

営業活動を一生懸命しても、消費者が買いたくなるような製品を用意しないと売れません。売上げを上げようと思って価格だけ引き上げると、かえって売上げ「量」が減るかもしれません。利益を上げようと思って人員削減や給与引き下げでコストを下げると、たしかに今期の利益は好転します。しかし、ずっとそれだけで業績を維持することはできません。

そうです、会社では「量」と「価格」と「コスト」、国では「景気対策」と「デフレ対策」と「財政再建」、この三つをうまくコントロールすることが会社や国の経営の基本です。

 

「うまい話」はありません

 

「景気対策さえうまくいけば、デフレも財政も何とかなる」「デフレを何とかすれば、景気はよくなる」「財政再建なんか気にしている場合ではない。借金を気にせずに国債をバンバンだすべきだ」などなど、いろんな人がいろんなことを言います。でも、それって本当ですか?

「うまい話」はありません。そんな妙案を発明できれば、ノーベル経済学賞ものです。「景気対策」と「デフレ対策」と「財政再建」をバランス良く実行していくことが大切です。「できることは何か」をよく考え、地に足を付けた政策を地道に実施していくことが必要です。

 

「税金の無駄遣い」を減らすことが一番

 

その中でも、具体的に成果が確認できる対策は、何と言っても「税金の無駄遣い」を減らすことです。皆さんから集めた税金を、悪徳政治家や悪い官僚の個人的利得につながるような無駄遣いをしているから、景気がよくならず、デフレも止まらないという一面があります。「税金の無駄遣い」を一掃するために、引き続き頑張ります!!

 

 

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耕平さんかわら版   6号(平成14年12月)

 

皆さん、こんにちは。1018日から始まった第155臨時国会は、今月13日で閉会しました。「経済国会」と言われてスタートしましたが、目玉になる経済政策も補正予算もなく、掛け声倒れに終わってしまいました。来年の第156通常国会は、今度こそ「経済国会」にふさわしい議論を行って、景気を立て直したいものです。

 

年金制度の改革案、ご存知ですか?

 

さて、過去のかわら版でもお伝えしましたとおり、今年の通常国会では健康保険法が改正され、医療制度が変わりました。来年の春からは、介護保険制度の改革が行われます。そして、来年1月に始まる通常国会では年金制度改革が議論されます。その結果を反映して、平成16年度(2004年度)から年金制度が変わる見込みです。医療、介護、年金と、社会保障制度を巡る改革が続いています。社会保障制度に関する財政負担が重くなっていることが、こうした動きの背景にあります。

その年金制度改革ですが、厚生労働省は、125日に将来の厚生年金制度の改革案を公表しました。どんな案か、ご存じですか?現在の厚生年金制度における保険料率は、サラリーマンの年収の13.5八%です。これを雇用者側と会社側が半分ずつ負担しています。現在の制度のままでは、平成16年度から保険料率は五年ごとに引き上げられ、平成37年度(2025年度)には年収の25%に達する見込みです。少子高齢化が現在の予測以上に深刻化すれば、年金給付水準を維持するためには、保険料率をもっと引き上げなくてはなりません。ゾッとしますよね。

 

改革案のポイント

 

今回の改正案では、保険料率の上限を20%に固定することを提案しています。「なるほど」という提案ですが、要は、二十%を上限とする保険料収入の範囲内で給付水準を調整する(つまり、引き下げる)ということです。「な〜んだ、そんなことか」という感じでしょうか。

平均的な所得水準の勤労者が40年間厚生年金制度に加入した場合、年金給付額のモデル月額は238千円です。少子高齢化に関する想定を変えず、かつ保険料率を20%として計算すると、30年後に年金給付を受け始める勤労者(現在の三十歳代後半)のモデル月額は209千円(約12%ダウン)となります。少子高齢化がさらに深刻化すると、モデル月額が20万円を切ることも十分あり得ます。

厚生労働省の改革案が公表された日の夜、たまたま出席していたある会合の席で、同席した年金受給世代のご夫婦が、「夫婦で5百万円ぐらいの年金給付を受けている。100円ショップで必要なものはけっこう手に入るし、私たちの世代は恵まれている」とおっしゃっていました。同じテーブルにいた二十歳代と思われる皆さんが、ジッと耳を澄ませて、沈黙していたのが印象的でした。

さて、どうしたものでしょうか。皆さんはどのようにお考えですか?

 

丸投げは駄目ですよ、小泉さん!!

 

 税金の無駄遣いを徹底的になくしたうえで、それでも財政が苦しければ社会保障制度の切り下げも止むを得ないと思います。しかし、現実にはまだまだ驚くほど多くの税金の無駄遣いが存在します。無駄遣いだけではなく、外務省のように、税金を事実上横領していたようなケースも後を絶ちません(外務省職員の処分は1ヶ月の停職等でお茶を濁しています。「公金横領」は立派な犯罪なのに、どうして内部処分だけなのでしょうか。まったく納得できません!!)

 不良債権問題や道路公団問題など、多くの政策課題を丸投げしている小泉さん、年金制度は国民全員に関わる重要な政策課題です。これも誰かに丸投げするようなら、総理大臣失格ですよ!!しっかりと見届けさせて頂きます。

 

それでは、皆さん、来年もよろしくお願い致します。

 

 

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耕平さんかわら版   7号(平成15年1月)

 

皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。昨日(20日)から、いよいよ通常国会が始まりました。経済情勢のみならず、国際情勢も緊迫しています。本当に難しい舵取りが必要です。寸暇を惜しんで国の方向性や望ましい政策の内容を考えることが必要ですが、小泉さんは新年から夜な夜な観劇三昧です。息抜きも必要かもしれませんが、ちょっとどうかと思います。小泉さんのメールマガジンは「ライオンハート」という名前がついています。自称「ライオン宰相」というわけですが、そういえばライオンは夜行性です。昼間はずっと寝ています。小泉さん、今国会は議場での居眠りはダメですよ。昼は居眠り、夜は観劇・・・そんなノンキなことをしている場合ではありません!。今国会は、しっかり議論に応じて頂きます。

 

「地方への税源移譲」と「増税」

 

さて、14日の日経新聞一面に、「法人事業税、地方の課税権を拡大」「外形課税導入機に、標準税率の1.2倍まで」という記事が出ていました。来年度(平成16年度)から、法人事業税(都道府県税)に外形標準課税を導入するのに伴い、地方自治体の税率に対する裁量権と課税権を拡大するという話です。地方税収の安定化を企図する小泉首相の意向だそうです。地方財政の健全化は、来月の知事選挙や四月の統一地方選挙でも重要な争点のひとつです。

「う〜ん、難しいわ。よく分からんがね」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、早い話が「増税」をするということです。しかも、国が「増税」をすると納税者の皆さんから政府が嫌われるので、「嫌われ者役(=増税役)」は地方自治体にやらせようというアイディア(=悪知恵?)です。困ったものですね。

 

「公約」と「口約」と「膏薬」

 

「地方への税源移譲」は小泉さんの重要な「公約」のひとつです。「なるほど、公約を実行するのか」と思われるかもしれませんが、それは違います。税源移譲は「国の持っている税源を地方に移譲する」ということです。国の税源を移譲せず、地方自治体の課税権を強化するという話は、単なる「増税」に過ぎません。

「国ベースの予算(歳出)の無駄を廃し、不必要になった税源を地方に移譲し、地方自治体の財政健全化と地方分権を促進する」というのが「小泉公約」の本来の内容です。地方自治体の課税権強化という政策は、単に、国民に不人気な「増税」を地方自治体に押し付けるということに過ぎません。これでは、地方自治体の首長の皆さんは、たまったものではありません。

「公約」の内容を言葉巧みに変質させるのは小泉さんお得意の「口約」です。しかし、辞書によれば、「口約」とは「口約束」であり、「約束」であることには変わりありません。「口約」であっても守ってもらわなくては困ります。さて、平成15年、小泉さんにつける「膏薬」はあるでしょうか。

 

いずれにしても、今年も全力で職務に精励致します。ご支援のほど、よろしくお願い致します。

 

 

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耕平さんかわら版   8号(平成15年2月)

 

 

皆さん、こんにちは。春が待ち遠しい季節になりました。この「かわら版」をお配りしてする「弘法さん」の日は、どんな天気でしょうか?暖かくて、晴れているといいですね。

 

サラリーマンの医療費負担増に反対!!

 

さて、4月1日からサラリーマンの医療費負担が2割から3割に上がります。「知っとるよ、去年決まったやつでしょう。サラリーマンの息子が困っとったがね。わたしらの医療費も去年10月から上がったしね・・・」と呟かれたおばあちゃん、そのとおりです!!よくご存じですね。

でも、この医療費負担引き上げ、断固反対しなくてはなりません。たしかに、少子高齢化で医療費の財政負担が重荷になっていることは事実です。税金の無駄遣いを徹底的に見直したり、役所の公費の無駄遣いを一掃しても、それでもなお財源が足りないのなら、医療費の負担増もやむを得ないことです。

しかし、現実は違いますよね。ムネオ事件で象徴されるように、皆さんからお預かりした貴重な税金を、私利私欲のために使っている利権政治家や悪徳官僚がまだまだ跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)しています。ご承知のとおり、最近でも、自民党の長崎県連でそうした問題に関連した事件が話題になっています。困ったものですね。

このような状況を放置したまま、どうして国民に負担増をお願いできるのでしょうか。順番が違いますよ、小泉さん!!しっかりしてください。

 

プロレスラー大仁田議員も反対??

 

 議員会館の隣の部屋の住人は、プロレスラーの大仁田議員です。隣同士なので、意外に??仲良くやっています。先日も僕の部屋に来て、「大塚さん、医療費の負担増は許せないよな。俺は絶対反対するぜ!!消費税引き上げも反対だ。小泉さんに言ってやる」と力説していました。以下、大仁田さんと僕の会話です(全て実話です)。

大塚「・・・??、大仁田さん、それはいいことだけど、医療費負担増は大仁田さんたちが去年の国会で強行採決したアレだよ。大仁田さんも委員長を守って(羽交い締めにしていたので、守っていたように見えなかった人もいたと思いますが・・・)いたじゃない。どういうこと?」

大仁田「????、あっ、そうか。それもそうだよな」

大塚「しっかりしてよ、大仁田さん」

大仁田「・・・・、でも、間違いを素直に認めるってことだから、いいじゃん。過ちを正すのにためらうことなかれ!!・・だよな」

大仁田さん、少々照れていましたが、もっともなご意見です。小泉さん、大仁田さんを見習ってください。

 

一時凍結法案を提出

 

民主党は2月12日に医療費負担増の一時凍結法案を提出しました(野党四党共同提案)。同時に民主党の独自予算案も作成し、無駄に使われている財源8.8兆円の捻出が可能なこともお示ししました。こうした財源を、医療費や教育費、環境保全に当てていくことが皆さんが望んでいる政策ではないでしょうか。

 

 

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耕平さんかわら版   9号(平成15年3月)

 

皆さん、こんにちは。だいぶ暖かくなってきましたが、いかがお過ごしですか。今週の火、水(18〜19日)と、地元の皆さんにご参加頂いて「第1回・箱根温泉&国会見学ツアー」を開催致しました。たいへん楽しいひと時を過ごさせて頂きました。ご興味のある皆様方、次回以降に是非ご参加ください。詳しいことは事務所までお問い合わせください。

速水前総裁、お疲れ様でした!!

 

さて、一昨日、速水優第二十八代日銀総裁がご退任されました。どうしてこんな話をするかと言いますと、私、大塚耕平は、平成12年(2000年)末まで18年間、日銀で働いていたからです。諸般の事情で参議院選挙に立候補することとなりましたが、その当時は速水優前総裁の下で働いていました。速水前総裁にはたいへんお世話になりましたが、国会では、それまで上司であった速水前総裁と質疑をさせて頂く立場になり、「やりにくいなぁ・・」と思いながらも、仕事柄、厳しい質問もさせて頂きました。そのたびに、速水前総裁は嫌な顔ひとつ見せず、真摯(しんし)にお答えくださいました。速水前総裁、本当にありがとうございました。

その速水前総裁は、あと4日後、324日で満78歳になられます。「へ〜、わしとおんなじだがね・・・」と思われたおじいちゃん、おばあちゃんもいらっしゃることと思います。ご高齢の身で、激務の日銀総裁職を五年間務められた速水前総裁、本当にお疲れ様でした。金融政策の中身自体にはいろんな意見が聞かれますが、とにかくこの激職を国民のために担って頂いた速水前総裁には、心から敬意を表したいと思います。速水前総裁よりも若い七十代前半、六十代以下の各界の重鎮の皆さん、こんな大先輩にご苦労をおかけすることなく、もっと頑張ってくださいよ!!

12年前と何も変わらず!!

 

速水前総裁の退任に伴って、昨日、第二十九代日銀総裁に福井俊彦さんという方が就任されました。「総裁が代わったら国会質疑もやり易くなる」と思っていた僕でしたが、またまた元上司が総裁になってしまいました。

福井新総裁には日銀時代に仕えていましたが、平成3年(1991年)117日の夜、東京日本橋(日銀本店の所在地)の小料理屋で一緒に飲んでいたのをよく覚えています。ご記憶の方もいらっしゃると思いますが、その日はそう、湾岸戦争が始まった日です。福井新総裁と「いよいよ始まりましたね」という会話を交わしたことをよく覚えています。

その当時、既に構造改革や不良債権問題が話題になり始めていました。それから12年、いずれも未だにあまり成果があがっていないうえ、また湾岸危機がやってきました。因果な巡り合わせです。いったい、この12年間、日本の各界の指導者たちは何をしていたのでしょうか。まったく困ったものです。

愚痴を言っていても始まりません。問題解決のためにシッカリ働きたいと思います。掛け声ばかりで成果のあがらない小泉さん、もういいですから僕たちにお任せください!!

 

 

 

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耕平さんかわら版   10号(平成15年4月)

 

 皆さん、こんにちは。今月も二十一日、弘法さんの日がやってきました。四月前半は花冷えのする日が続きましたが、だいぶ暖かくなってきましたね。

 

塩爺のジャンボジェット

 

 国会では、税金の無駄遣いを少しでも減らすために、いつも様々な議論をしています。325日の参議院財政金融委員会ではこんなヤリトリがありました。

耕平「塩川大臣、ちょっとお伺いしますが、2月にパリに国際会議に行きましたね。どうやって行きましたか?」

塩爺「??(ちょっと答えにくそうに)日本航空の特別機で行きました」

耕平「特別機というのはチャーター機のことですね。何人で乗りましたか?」

塩爺「(さらに答えにくそうに)・・・え〜、何人でしたかな・・・(塩爺は都合の悪いことを聞かれると、いつもボケた振りをします。困ったものです)」

耕平「(厳しい口調で)何人ですか!!」

塩爺「へぇ〜、11人でございます!!」

 皆さん、おわかりでしょうか。塩川大臣ほか、財務省一行は何とたった11人でジャンボジェットをチャーターしてパリまで往復していたのです。しかも、乗務員は29人です。チャーター費用は皆さんの税金でまかなわれています。まったく、国民、納税者を馬鹿にしています。どういう了見なのでしょうか。

 

税金の無駄遣いが日本衰退の原因

 

 政治や政策の基本は意外に簡単です。国や、愛知県、名古屋市も、もともと自前の財源は一銭も持っていません。全て皆さんの税金でまかなわれています。したがって、税金(=財源)の遣い方が正しければ景気や治安も良くなります。

 しかし、現実はどうでしょうか。治安も景気も先進国で最悪の状態です。どうしてでしょうか?理由は簡単です。皆さんからお預かりした税金を、政府や与党政治家、官僚が正しく遣っていないからです。塩爺のジャンボジェットの例が、典型的な税金の無駄遣いです。ほかにも私利私欲のためや、一部の利害関係者のためだけに政策が行われるという構図が、日本をドンドン衰退させています。

 税金の無駄遣いを止めさせることが、景気を回復させ、治安を安定させ、日本を良くする唯一の方法なのです。皆さん、税金の無駄遣いをする政治家や官僚にもっと厳しい監視の目を向けてください。

 

「もう乗りません!!」

 

塩爺には、「これからもこんな馬鹿げたことをするのですか」と聞きました。塩爺は最初はムニャムニャとわけのわからないことを言っていましたが、最後は「チャーター機にはもう乗りません!!」と断言しました。それはそれで結構なことです。

しかし、平成十五年度予算の中には、ちゃんとチャーター機調達の予算が入っています。

さて、この予算、どうなるのでしょうか。引き続き国会でシッカリと監視していきます。

 

 

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耕平さんかわら版   11号(平成15年5月)

 

皆さん、こんにちは。松井選手とイチロー選手の活躍で大リーグに注目が集まっていますが、セ・リーグも阪神の快走で盛り上がってきました。阪神のおかげで、大阪は少し景気がよくなっているという話も聞きます。中日にも頑張ってもらいたいですね。

 

「個人情報保護法」って何?

 

ところで、5月13日から参議院でも個人情報保護法の審議が始まりました。僕も特別委員会に所属しています。このかわら版をお配りする頃には、参議院の審議も山場を迎えていると思います。

「新聞やニュースでよく見聞きするけど、くわしいことはよく分からんがね」という皆さんが多いかもしれません。皆さんのプライバシーに係わるような情報が、むやみに他人に知れたり、企業や役所が乱用しないようにしようという法律です。それ自体はいいことだと思います。

 

「民」に厳しく「官」に甘い

 

審議している法律は、@民間の皆さんに関する法律と、A役所に関する法律に分かれています。問題は、民間の皆さんに対する決め事よりも、役所に対する決め事の方が「甘い」ということです。「またかぁ〜」という感じがするのは僕だけでしょうか。

例えば、個人情報を手に入れる際に、民間の皆さんは「適正な取得」が義務付けられていますが、役所にはそうした義務がありません。虎さん(片山虎之助総務大臣)の説明によれば、「役所は公益のために仕事をしているのだから、悪いことをするはずがない」ということです。「そんなもん、分からんがや」と呟かれた皆さん、僕も同感です。

現に、最近では、防衛庁が自治体から中学生や高校生の名簿をもらって、自衛隊員の募集案内を送るなどの問題が発覚しています。自衛隊員の募集が悪いわけではありません。皆さんが役所に登録している住民票などの情報を、そうした他の目的に転用してはいけないことになっているのです。

 

住民基本台帳ネットワーク

 

もうすぐ、いわゆる住基ネットが本格稼動します。そうすると、皆さんの情報がより大量かつ簡便に第三者に渡ってしまうリスクが高くなります。だから「個人情報保護法」の審議を行っているのです。ちょっと分かりにくい話ですが、どうぞ関心を持って見守ってください。

 

虎さん(片山総務大臣)、阪神が好調だからといって、あんまり調子に乗らないでくださいよ!!

 

 

 

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耕平さんかわら版   12号(平成15年6月)

 

皆さん、こんにちは。今年も折り返し点が近づいてきました。早いものですね。夏バテしないように、今から健康には是非ご留意ください。

 

2兆円って言われても、ピンときません

 

「りそな銀行」に2兆円の公的資金を投入することについて、国会でいろいろと議論がされています。その是非はともかく、国民1人当たり2万円、家族4人で8万円を出す計算になります。「りそな銀行」の行員さん1人当たりに換算すると1億円です。この資金、先々「りそな銀行」の経営が改善すれば、もちろん国に返ってくるお金です。「りそな銀行」の皆さんには頑張ってもらいたいと思います。

 

事実確認が大切です

 

ところで、「りそな銀行」はそもそも破綻(倒産)していた(=債務超過)だったのかどうかが議論のひとつのポイントです。破綻していた場合には、その処理の仕方が変わってきます。5月29日の参議院予算委員会では、この点を巡って小泉首相と竹中大臣と質疑をさせて頂きました。

事実を確認するためには、調査が必要です。しかし、小泉首相も竹中大臣も調査をしようとしません。政策の選択肢はさまざまです。しかし、その前提となる事実はひとつしかありません。「りそな銀行」は破綻だったのか、それともちょっと経営が苦しくなっていただけなのか。国民の皆さんの税金を二兆円も投入する以上、事実確認は不可欠です。

しかし、小泉さんは「事実も解釈によってさまざまだ」と、またまた詭弁を弄していました。困ったものです。

 

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耕平さんかわら版   13号(平成15年7月)

 

皆さん、こんにちは。第156通常国会もいよいよ28日で終了です。今国会では有事法制と個人情報保護法がとくに話題になりましたが、会期末近くになって、国立大学独立行政法人化法案という法律が野党や多くの教育関係者の反対にもかかわらず、与党三党の賛成多数で成立してしまいました。残念なことです。

 

独立行政法人って?

 

独立行政法人は、税金の無駄遣いが著しい特殊法人改革の一環として導入された新しい組織形態です。要は、「予算(税金)にあまり過度に依存しないで、独立採算で頑張りなさい」というようなイメージの組織です。

しかし、中には看板を架け替えただけに終わっている特殊法人もあります。実態的には何も改革が行われず、むしろ「独立行政法人だから人事も予算も勝手でしょ!」という「論理のスリ替え」を行い、焼け太りしている組織も少なくないようです。困ったものです。

 

国立大学の独立行政法人化って?

 

国立大学も今後、独立行政法人に転換することになりました。しかし、「独立行政法人だから人事も予算も勝手でしょ!」という「論理のスリ替え」によって、国立大学を文部科学省のお役人の天下り先にしようとする魂胆(こんたん)が見え隠れしているのが今回の法律です。

また、大学の教育・研究計画や経営計画を文部省がチェックすることになっています。どこが「独立」なのでしょうか。むしろ、文科省管理法人化を言うべきです。しかも、法案が審議される前から、既に国立大学に計画書の提出を課していたのです。国会軽視も甚だしい重大問題です。

 

遠山大臣の問題発言

 

遠山大臣は上記のような問題を指摘した同僚議員に対して「ポッと委員会に出てきて何が分かるんですか」という問題発言を行い、謝罪するハメになりました。選挙で有権者の審判を経ていない官僚出身大臣こそ、「ポッと出てきた」無責任な大臣と言えます。役所の言うなりで、国民不在の行政を行う傾向が極めて強いと言えます。

小泉さん、教育は国家百年の大計です。信念と哲学をもった政治家を文科大臣に据えるべきです。官僚に丸投げにせずに、少しは自分で考えてください。

 

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耕平さんかわら版   14号(平成15年8月)

 

先月28日、190日間に及んだ第一五六回通常国会が閉会しました。有事法制、個人情報保護法、イラク新法、生保の予定利率引下げ法案等、重要な法案、論理矛盾した法案、問題先送りの法案が次々と成立しました。十分な審議を行おうとしない国会運営を見ていると、この国の先行きが一段と心配になってきます。小泉さん、大丈夫ですか?

 

三度目の正直

 

国会終盤になって民主党と自由党の合併が電撃的に決まりました。どえりゃーことになりました。鳩山さん、菅さん、小沢さんの三人が、「日本を救うためには政権交代が必要」という思いを共有したことが今回の動きに繋がりました。変化の予感を感じます。

政権交代があればこそ前政権の腐敗や失政を追及することができます。ひとつの政党がこんなに長期間政権についているのは、日本のほかには中国や北朝鮮ぐらいです。そもそも小選挙区制は政権交代可能な二大政党制を生み出すために導入されました。次回の総選挙は3回目の小選挙区制選挙です。はたして「三度目の正直」となって政権交代は起きるのでしょうか。

 

細川政権発足十周年

 

奇しくも89日は細川政権発足10周年です。「もーそんなにたったんかね」と呟かれた方も多いことでしょう。細川政権発足によって自民党が下野し、それ以後、連立政権時代が続いています。細川政権の意義については毀誉褒貶(きよほうへん)がありますが、五五年体制崩壊の契機を作ったことは評価に値すると思います。しかし、その後成立した自社さ連立政権によって五五年体制が延命し、今日に至っています。

日本再生のためには、本格的な政権交代を実現することによって五五年体制を完全に終焉させる必要があります。細川政権発足10周年の今年は歴史の節目に相応しいタイミングです。皆さんが自らの手で歴史を作ることができるのです。「そりゃあ、おもろいがや」、「いっちょやったろまい」というムードが出てくると、日本の政治も活性化されるかもしれませんね。秋の臨時国会は925日頃開会と言われています。乞う期待!!

 

 

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耕平さんかわら版   15号(平成15年9月)

 

阪神ファンの皆さん、優勝おめでとうございます!!中日も来年は頑張ってもらいたいものです。

 

政策のマジックナンバー

 

優勝が近くなるとマジックナンバーが減るのが待ち遠しいですね。マジックナンバーと言えば、政治の世界でも不思議な数字が語られています。小泉さんが言い始めた名目成長率2%もそのひとつです。

そもそも、それをどうやって実現するかについては何も情報がありません。手段が種明かしされないところは実にマジック的です。仮にできるとしたら、なぜ今までやらなかったのでしょうか。練習していたのでしょうか。

年金制度でもマジックナンバーが出てきました。坂口大臣が公表した来年の年金制度改革の試案です。

ポイントは3つです。150兆円の過去の積立金を取り崩して今後の給付に使う、今後の給付水準を現役世代の55%とする(現在は59%)、保険料の上限を年収の20%とする(現在13.58%)ということのようです。

さて、崩壊寸前の年金制度は、これでマジックのように立て直せるのでしょうか。過去に何度も現行制度を前提とした変更を行ってきました。しかし、年金受給開始年齢が「逃げ水」のようにドンドン後ろ倒しになってきました。まさしくマジックです。

制度改革に失敗してきた過去の政治家、官僚の皆さんは、言ってみればステージの上で何度もマジックを失敗したマジシャンたちです。でも、まだそのマジシャンがステージの上にいます。「さあ、皆様、今度は驚くべきマジックをご披露致します。真っ黒な年金制度がパッと真っ赤なバラ色に変わります」と言われても、「へぇ〜、できるならやってみたら」という感じです。

 

マジシャン交代=政権交代

 

150兆円は本当に今もあるのか、特殊法人や公共事業に援用して焦げ付いているのではないのか。給付水準引き下げや保険料引き上げを打ち出す前に、無駄な歳出を止めて年金財源を捻出できないのか。年金財源で高額の退職金を得たり、企業の厚生年金基金に天下ってノホホンとしてきた「年金官僚」の責任はどうなるのか。これまでのマジックの失敗の原因と責任を明らかにしなくては、新しいマジックの成功など到底信用できません。

料金(保険料)を払ってマジック(年金制度)を楽しみにしている観客(国民)の皆さん、今度は騙されないでください。マジシャン(政権+官僚)を交代させてみるのも一興ですよ。

 

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耕平さんかわら版   16号(平成15年10月)

 

皆さん、こんにちは。いよいよ総選挙ですね。通算43回目、戦後19回目の総選挙です。10月28日公示、11月9日投票です。投票は皆さんの権利である一方、義務とも言えます。主権者、有権者としての義務を果たすために、ぜひ投票に行ってください。不在者投票制度も便利になっています。ご活用ください。

 

日本を「ふつうの国」へ

 

 政権交代が起きた細川政権以来10年振り、二大政党制をつくるために導入された小選挙区制度のもとで3回目の総選挙です。また、21世紀最初の総選挙でもあります。日本は野党第一党が時の与党と交代するという本格的な政権交代を経験したことがありません。主な国々でこうしたことを経験していないのは、中国、北朝鮮、日本の3カ国だけと言われています。政権交代が起きる「ふつうの国」への第一歩、それが今回の総選挙の意味かもしれません。

 

マニフェスト選挙へ

 

 ところで、日本ではこれまで、政策の内容を競い合って選挙を行うということがあまりありませんでした。今回は、各政党がマニフェスト(政権公約)と言われる政策集を明らかにし、その内容を競い合っています。マニフェストは議会制民主主義の先輩国家である英国で発展しました。有権者は、候補者を選ぶというよりも政策や政党を選ぶという選挙をめざしています。

「小泉自民党」対「菅民主党」、「幕府」対「菅軍=官軍」の戦いと言う人もいます。「ベルリンの壁」が崩壊したのも11月9日です。今回のマニフェスト選挙をきっかけに「日本の壁」が崩壊し、安心できる「つよい社会」と日本経済復活のスタートとなることを期待しています。

 

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耕平さんかわら版   17号(平成15年11月)

 

 

皆さん、こんにちは。第43回総選挙も終わり、また国会論戦が始まります。与野党とも、選挙戦で主張していたことを踏まえて、責任ある対応をしなければなりません。有権者の皆さんも、とくに政権側の与党の「その後の行動」をチェックして、次回の総選挙の投票行動に反映して頂く必要があります。ウソをついたり、無責任な対応をするようであれば、次の選挙で政権交代をさせることが必要です。日本の政治を良くするためにはそれしかありません。

 

年金改革の行方

 

さて、最も重要な当面の争点は年金改革です。総選挙の際には菅民主党が「新しい年金制度をつくる」と主張していたのに対し、小泉自民党は「選挙後によく検討する」というスタンスでした。さて、どのように検討してくれるのでしょうか。

そもそも、厚生労働省と財務省が異なる案を提示しています。小泉さん、坂口さんは、いったいこの両者をどのように処理するのでしょうか。また、足して二で割るような対応をするのでしょうか。自分たちの主張や考え方はないのでしょうか。国民の皆さんには、国会論戦をよ〜くチェックして頂きたいと思います。

 

年金財源の無駄遣いの責任

 

また、年金制度を改革するだけではなく、国民の皆さんが預けていた保険料で無駄な施設を作ったり、株式投資に回して損失を被ったりしていた事実を、徹底的に明らかにする必要があります。改革の名を借りて過去の事実を隠ぺいすることは許されません。このことを、今後の国会論戦の中で厳格に追及していきたいと思います。頑張ります

 

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耕平さんかわら版   18号(平成15年12月)

 

イラクへの自衛隊派遣問題が佳境を迎えています。亡くなられたおふたりの外交官のご冥福を心からお祈り致します。奥参事官は僕(耕平)の大学時代のサークル(外交研究会)の2年先輩でした。お世話になった先輩であり、何とも言葉がありません。合掌。

 

「目的」と「手段」

 

さて、イラクに実際に自衛隊を派遣すべきか否か、難しい問題です。亡くなられた奥参事官もイラクの復興を支援することを願っていました。復興支援にはもちろん賛成です。しかし、復興支援が「目的」ならば、「手段」はいろいろあるような気がします。

 また、国民の生命と財産を守るのが政府の「目的」です。自衛隊はそのための「手段」です。自衛隊をイラクに派遣したら日本でテロを起こすと予告されている中で、実際に自衛隊がイラクに行くことは、国民の生命と財産の安全を守るという「目的」に反しないでしょうか。「目的」と「手段」の適切な組み合わせが非常に重要です。

  

 

国会軽視

 

 特別国会はわずか6日間で終わってしまいました。国会が閉会した途端に、足利銀行への公的資金投入、年金改正案の発表、イラク派遣計画の決定など、重要な政策対応が次々と公になりました。まるで国会審議を避けているようです。国会軽視も甚だしいと言えます。

 「目的」と「手段」の適切な組み合わせは何かということを議論するのが国会の仕事です。閉会中審議という対応がとられたとは言え、審議は不十分です。国民全員の意見が一致するのは困難なことだと思います。しかし、だからと言って議論を逃げてはいけません。小泉さん、「目的」と「手段」の組み合わせの適切さについて、自信がないんじゃないですか。最近の小泉さんの姿勢には、反省を求めたいと思います。

 

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耕平さんかわら版   19号(平成16年1月)

 

 

皆さん、明けましておめでとうございます。いよいよ今週から通常国会が始まりました。難問山積ですが全力で頑張ります。

 

税と保険料

 

この国会では年金制度の「改革案」が審議されます。坂口大臣がとりまとめた案は保険料を上げて給付額を下げるという当たり前の内容です。とても「改革案」とは言えません。

「若い頃から保険料を納めておくと、年をとってから年金をもらえる」という仕組みが年金制度です。でも、納めた分だけもらえるならば、自分で貯めておけばいいことです。では、なぜ政府が年金制度を運営する必要があるのでしょうか。

 老後の生活を賄うだけの給付が受けられない人(=それに見合う保険料を現役時代に納められない人)にも所要の生活資金を提供することが公的年金制度の意味です。つまり、公的年金制度=所得再分配政策であり、所得再分配は政治そのものです。だから政府が年金制度を運営しているのです。

政府が行う政策の財源は国民の税金で賄われます。「保険料を納める」という表現は「保険料は税金と違う」という印象を与えますが、保険料は税金と本質的には同じです。

 

本当の負担はいくら?

 

保険料負担が上昇するということは本質的には増税と同じです。実質増税をカモフラージュするための保険料引き上げ、給付削減を行う一方で、無駄な財政支出を続けていることにこそ問題があります。

保険制度も税金の源泉徴収制度も、国民が「いったいどの程度の実質税負担をしているのか」を実感できないようにするための政府の工夫とも言えます。この際、保険制度を廃止して税金で賄う仕組みに改めるのも一案です。そうすれば、年金財源確保のためには無駄な財政支出を見直さなくてはなりません。こうした新しい枠組みをつくることこそが抜本改革です。

小泉さん、坂口さん、しっかりしてくださいよ。

 

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耕平さんかわら版   20号(平成16年2月)

 

立春もすぎ、春が待ち遠しい季節となりました。皆さん、いかがお過ごしですか。

 

待ち遠しい円高の是正

 

ちょっと堅い話で恐縮ですが、待ち遠しいと言えば、為替相場(円相場)の動きがあります。最近の急激な円高ドル安が、日本の輸出にとってマイナスになるのではないかと心配されています。

もちろん、輸入を仕事をしている皆さんには円高はプラスですので、一概に円高が悪いとは言えません。しかし、あまりに極端な円高はちょっと何とかしなくてはなりません。

2月の6日と7日に、米国のフロリダ州でG7(先進国蔵相・中央銀行総裁会議)が開催されました。表面的には急激なドル安是正の方向で話がまとまったようですが、ドル安を絶対に何とかするとは書いてありません。玉虫色ですね。

 

日本の介入は誰のため

 

政府・日銀は、円高ドル安是正のためと言うことで、昨年中には20兆円、今年1月はひと月で7兆円の介入を行っています。現在行われている国会では、介入資金が足りないということで上限を100兆円に増やしました。スゴイ額ですね。

政府・日銀は、介入で買ったドルで、その後に米国債を買っています。つまり、米国の財政赤字をファイナンスしてあげているのです。気前がいいですね。しかし、米国の金利が上昇すると(=米国債が値下がりすると)含み損を抱えることとなり、その損は将来的に日本=日本国民の税金で埋めることが必要になる可能性があります。心配です。

介入や米国債購入の目的、実態、責任の所在などを、政府・日銀は国民に対して十分に説明することが必要です。国会で竹中大臣、谷垣大臣に聞いてみましたが、十分な回答はありませんでした。残念なことです。いずれ、小泉さんにも聞いてみたいと思います。

 

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