耕平さんかわら版   第79号(平成21年1月)

 あけましておめでとうございます。かわら版も足かけ八年目に入りました。今年もどうぞよろしくお願いします。

 定額給付金を巡って麻生さんの発言が二転三転しています。総理大臣は国のリーダー。リーダーの方針がブレると、国の運営も右往左往します。麻生さん、シッカリしてくださいよ。

 「そりゃあ、もらえるものはもらうよ」という人も少なくないことでしょう。ところが、麻生さんは「高額所得者がもらうことは『さもしい』。そういう人たちはもらうことを当然辞退すべき。人間の矜持(きょうじ)の問題だ」と再三発言。

 しかし、最近では「全員がもらうべき」、「自分がもらうかどうかは決めていない」、「高額所得者はもらった額以上に盛大に消費すべき」と発言がドンドン変わっています。閣僚の対応もバラバラ。困ったものです。

 貧しい境遇から頑張って高額所得者になった人もいます。お金の大切さが身にしみている皆さんは、それぞれお考えがあることでしょう。麻生さんの主張が当然の考え方とは限りません。何だか「前の前の前の首相」の小泉さんの「人生いろいろ」発言が妙に懐かしく感じられます。

 麻生さんが大好きな「矜持(きょうじ)」という言葉は、辞書によれば「自分自身をエリートだと積極的に思う気持ち。誇り」となっています。高額所得者=エリートというわけではありません。麻生さんは高額所得者の自分をエリートと思っているようですが、今度は「前の首相」の福田さんの「あなたとは違うんです」という発言が頭をよぎりました。エリートが指導者という意味であれば、それは所得の多寡で決まるものではありません。麻生さん、何だか考え方がおかしくないですか。

 麻生さん自身がもらうかどうかについて「予算が通る前から決められない」「個人の内心の問題だ」とも発言。通すつもりで提出した予算のはずですから、通った場合のことを聞いているのです。「通らないかもしれない」と思っているようでは、国のリーダーとしての「矜持(きょうじ)」が問われます。「内心の問題」というのも驚くべき屁理屈。先が思いやられます。

 元祖KY(空気が読めない)と言われた「前の前の首相」の安倍さんが、辞任表明記者会見で「自分が首相でいることがマイナス。辞任して局面を打開したい」と発言したことが、今となってはすがすがしく、潔く思い出されます。

 定額給付金の財源総額二兆円は、年収二百万円の人を百万人雇用できる金額です。消費税に換算すれば年間一%分。定額給付金が今のような不明確な内容のままならば、雇用対策に充当したり、消費税引き下げを行う方が景気対策には効果的だと思います。

 政治の混迷、経済の低迷を、一刻も早く立て直さなくてはなりません。国会で麻生さんにシッカリと意見をお伝えしたいと思います。

 余談ですが、辞書の「矜持(きょうじ)」の隣には「驕児(きょうじ)」という同音異義語が掲載されていました。「わがままな子。うぬぼれが強く、わがままを押し通そうとする意味にも用いられる」と解説されています。


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