耕平さんかわら版   第82号(平成21年4月)

 皆さん、こんにちは。今年の桜は風雨に晒される日が少なく、ずいぶん長持ちしました。花見に興じられた方も多かったと思いますが、既に気候は初夏を思わせる様相。暖かくなったことは嬉しいことですが、地球温暖化の影響のような感じもします。気になりますね。

 さて、気候とは裏腹に「懐(ふところ)はなかなか暖かくならない」という状況が続いています。そんな中、麻生さんは今月十日に総額百六兆円の経済対策を発表しました。

 既に七十兆円の経済対策も実施済みですので、昨年秋に首相に就任して約半年間で、百七十六兆円の経済対策を打ち出したことになります。

 これ以外に今年度の本予算は一般会計で八十八兆円、特別会計で三百五十五兆円です。全て合算すると、この半年間で実に六百十九兆円の大盤振る舞い。「よくやった」と言うべきか、「尋常ではない」と言うべきか。いずれにしても驚愕の規模です。

 財源調達のためにさらに十数兆円の赤字国債発行が予定されています。今年度末の国・地方の借金(長期債務残高)は八百五十兆円になる見込みであり、何だか先行きが心配になってきました。

 働き盛りの現役世代や子供世代からは、「この借金って僕たちが返すんでしょ。ちょっといい加減にしてよ」という不満が聞こえてきそうです。

 「百年に一度の危機」ですから、ある程度の経済対策には賛成したいと思います。しかし、麻生さんにはドサクサ紛れに調子に乗ってもらっては困ります。経済対策だから「何でもあり」というわけにはいきません。

 例えば整備新幹線。全国の全ての地域に新幹線が必要とは思いません。新幹線ができたために、在来線が廃止になり、むしろ地域経済が疲弊して過疎化が進んでいる地方も少なくありません。

 道路も同じです。「ミッシングリンク(つながっていない道路)」という「新造語」を駆使して、経済対策で道路建設を進める方針を掲げていますが、ムダな道路は造らないはずだったと思います。

 そして何よりも、既に「ムダ遣いのしくみ」が固定化している様々な仕掛けや制度、組織を見直すことなく、「花咲か爺さん」のように財源をバラまくことは許されません。高級官僚の天下りのためにわざわざ作られた独立行政法人や公益法人、さらにはファミリー企業群。これらの徹底的な見直しが前提でなければなりません。

 将来世代のことを考えて、「花咲か爺さん」の籠(かご)の中身を国会で十分に精査したいと思います。


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