耕平さんかわら版   第87号(平成21年9月)

 皆さん、こんにちは。総選挙が終わりました。結果はご承知のとおり。「日本でも選挙で本格的な政権交代が起きることが証明された」という論調で、海外では概ね好感を持って受け入れられています。

 作家の村上龍さんは九月八日付のニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、「政権交代は日本がようやく成熟しつつある証(あかし)だ」と指摘。この表現を受けて、記事の見出しは「Japan Comes of Age」=「日本は大人になる」となっています。

 村上さんは「政権交代は起きたものの、日本の有権者は喜びを爆発させる様子でもない。政府が全ての問題を解決してくれるわけではないということに気づいたからだ。それは、日本がようやく成熟しつつあることを示している」と分析しています。

 さらに「過去の日本では政府が全ての問題を解決するかのようなポーズを示していたものの、政府は全てを良くするような財源はもっていない」と指摘。そのうえで「日本人は政権交代によって生活が改善されると信じるほど幼稚ではない」とも述べています。

 また「日本人はこうした事情を理解しているからこそ、マスコミで紹介される街角の表情は妙に冷静で、場合によっては暗い印象を与える」としつつも、「それは日本が衰退の淵(ふち)にあることを意味するものではなく、単に子供が大人になろうとするときの憂鬱(ゆううつ)な気持ちを味わっているにすぎない」と表現。日本を代表する文学者らしい奥深い洞察です。

 そうは言っても、国民の皆さんは「今よりは良くなる、今までよりは改善される」ことを期待して政権交代を選択されたのだと思います。

 このかわら版が配られている二十一日には、鳩山さんを首相とする新しい内閣がスタートしています。そして、鳩山さんは国連総会と金融サミットに出席するために既に渡米しているはずであり、オバマ大統領と初めての会談に臨みます。

 オバマさんは大統領選挙の公約であった医療制度改革に苦労していますが、鳩山さんにも苦労が待ち受けていると思います。

 しかし、オバマさんも鳩山さんも両国民の多くの期待を集めて就任したのですから、「Yes, We Can」=「やればできる」の心意気を忘れずに、初心貫徹、公約実現に向けて頑張ってほしいと思います。

 もちろん、鳩山さんの下で僕も全力で職責を果たします。「I Must Do」=「やらねばならない」と肝に銘じています。


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