耕平さんかわら版   122号(平成24年08月

 皆さん、こんにちは。お盆も過ぎ、夜になると秋の気配が感じられる今日この頃。とは言え、まだまだ暑い日が続きます。くれぐれもご自愛ください。

 ロンドンオリンピックが終わりました。金メダルの数は少なかったものの、銀メダル、銅メダルは量産。選手の皆さん、お疲れ様でした。また次を目指して頑張ってください。

 経済の世界では、毎年、各国がオリンピックをやっているようなものです。各国は豊かさを求め、経済政策や通商交渉を行います。もっとも、どのような社会を目指すのかという「目標」は国のよってマチマチ。豊かさの「基準」にもいろいろな考え方があります。

 人口増加、経済成長を前提とした二十世紀後半の日本。GDP(国内総生産)という豊かさを基準に考えてきました。一九六四年に西ドイツ(当時)を抜いて世界二位となったものの、二〇一○年には中国に抜かれて三位に後退。

 中国の人口は日本の十倍以上。中国の発展に伴い、総額で抜かれることは時間の問題でした。やむを得ないことです。

 六月、国連が興味深い報告書を発表しました。この報告書によると、国の「富」の基準は、@物的資本(機械、建物、インフラ等)、A人的資本(人口、教育と技能のレベル)、B自然資本(土地、森、化石燃料、鉱物等)の合計。

 それによれば、トップは米国の百十八兆ドル。二位は日本の五十五兆ドル。三位は中国の二十兆ドル。日本は中国の二・八倍であり、「一人当たりの富」では米国を上回ってトップでした。

 このように、豊かさの評価は考え方や基準によって変わります。人口減少、安定成長に向き合わざるをえない二十一世紀の日本。柔軟に考えることが必要です。

 しかし、「一人当たりの富」で日本をトップに押し上げている教育レベルや豊かな自然も、安泰ではありません。それを維持し、高めていくための努力をしなければ、やがてはこの基準でも日本の順位は後退します。

 ロンドンで活躍した選手たちに負けないよう、経済のオリンピック、国づくりのオリンピックでも頑張ります

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