耕平さんかわら版   142号(平成26年4月

 皆さん、こんにちは。春本番です。ゴールデンウィークになると初夏の陽気。早いですねぇ。

 お釈迦様の大切な教え、生きることと向き合うための四つの鍵、「苦諦(くたい)」「集諦(じったい)」「滅諦(めったい)」「道諦(どうたい)」の「四諦(したい)」。先月までの内容、ご記憶にあるでしょうか。

 さて、欲や執着を制御(コントロール)することができるようになるための道、つまり修行や精神修養のことを指す「道諦」。その具体的な方法が「八正道(はっしょうどう)」です。

 八正道は、正見(しょうけん)、正思惟(しょうしゆい)、正語(しょうご)、正業(しょうごう)、正命(しょうみょう)、正念(しょうねん)、正定(しょうじょう)、正精進(しょうしょうじん)の八つ。

 難しく考えないでください。文字の意味を素直に受け止めるだけです。

@「正見」は正しい見解を理解すること。この場合の見解はお釈迦様の四諦の教え。お釈迦様の教えを正しく理解しようということです。

A「正思惟」は邪(よこしま)な考えをもたないこと。

B「正語」は嘘や悪口を言わないこと。悪態をつかないことを意味します。

C「正業」は殺生や盗み、悪いこと、邪なことはしないという当たり前のことを言っています。

D「正命」は節度ある規則正しい生活をして、健康と命を大切にすること。

E「正念」は正しい心を忘れないこと。

F「正定」は邪な心を取り払い、集中し安定した心の状態に保つこと。

G「正精進」は悟りに向かって、一生懸命努力すること。上記の七つの実践に向けて努力することと言ってもよいでしょう。

 「なんだ、そんなことかぁ」という感想と「いやぁそれぞれもっともだけど、簡単じゃないよぉ」という感想。どちらも理解できますが、あなたはどちらでしたでしょうか。

 この八つは「戒(かい)」「定(じょう)」「慧(え)」の三つに分けられます。@Aが「慧」、BCDが「戒」、EFが「定」、Gは他の七つの全体にかかり、「戒定慧」は「三学」と呼ばれることもあります。

 要するに、ごくごく当たり前の人間としての心構え、言動を実践すること。そのことが欲や執着を制御することにつながると教えてくれています。

 でも、実はそれが簡単ではありません。だから、みんな悩み、苦しむのです。「四諦八正道(したいはっしょうどう)」、ちょっと心に留めておいてください。

 みんなが四諦八正道を実践できれば、争いごとや社会問題はかなり解決されると思います。逆に言えば、争いごとや社会問題が絶えないということは、四諦八正道を実践することが如何に難しいかということですねぇ。それでは皆さん、また来月。


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