耕平さんかわら版   166号(平成28年

  

皆さん、こんにちは。春真っ盛りですが、朝晩は冷え込む日もまだあります。ご自愛ください。

 昨年から般若心経の意味を学んでいるかわら版。生き方や社会のあり方を考える際の道標(みちしるべ)です。

 今月は「是大明呪(ぜーだいみょうしゅ)是無上呪(ぜーむーじょうしゅ)是無等等呪(ぜーむーとうどうしゅー)」の十三文字。

 先月はこの十三文字の直前にある「是大神呪(ぜーだいじんしゅ)」を学びました。

 「是大神呪」は「是(これ)」は偉「大」な「神」仏の「呪」「真言」です、ということでしたね。

 「明」は「覚り」とか「心の平穏」を意味するそうです。「無上」は「この上なき(最高の)」、「無等等」は「比較するものがない」という意味です。

 ここまでわかれば理解できます。

 「是大明呪」は「是(これ)」は偉「大」な「覚り」の「呪」「真言」。

 「是無上呪」は「是(これ)」は「この上なき最高」の「呪」「真言」。

 「是無等等呪」は「是(これ)」は「他に比較するものがない」ほどの「呪」「真言」。

 そうです。「是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪」の十七文字は、ご心経に対する畏敬の念を込めた賛辞と言えます。

 人間も自然の一部に過ぎないことを体得することを「縁覚(えんがく)」、説法を聞いて覚りを開くことを「声聞(しょうもん)」と言います。

 縁覚や声聞によって得られる覚りの真髄こそが「呪」「真言」。

 仏の心も、自分の心も、他人(大衆)の心も同じ心。「三心平等」だからこそ、大衆の苦悩は自分の苦悩。苦しむ大衆を救いたい。それがお釈迦様の「ご誓願(せいがん)」です。

 そんなお釈迦様のお気持ちを伝える「呪」「真言」なので、「無等等」つまり「他に比較するものがない」ほどの「呪」「真言」。それがご心経です。

 そして、大衆が救われるためには、一人ひとりの心の持ちよう、生き方、人間哲学が大切です。それを説くのがご心経です。

 多くの人に親しまれるご心経。ここまでで二百二十六文字について学びました。あと四十四文字ですね。頑張りましょう。

 それでは皆さん、来月までごきげんよう。合掌。

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